2016年2月3日水曜日

写真と適正露出 [初心者向け]

以前、露出値算定に関して、原則から、その基本について書きました。  投稿: 写真と露出補正とカメラの仕組み
では、各コマの 適正露出 は? と考えて行った場合、 これが なかなか 難しいですね。
万人が認める 適正露出 があるかと思えば、 作意(意図)によって、個人差がある場合もあります。
一体、 適正露出って、 何だぁ~! と言うテーマです。  [初心者向き]


一番、分かり易い例を引きましょう。
カメラをオートに設定して、構えて見て下さい。
少し、カメラを振ってやると、刻々と、カメラが算定した露出値が変わって行くでしょう。

画面内の 明るい光源や暗いシャドーが 占める割合で、 算定された値が変動します。

では、風景写真で考えて見ましょう。
ある被写体を写すのに、空の範囲を どの位 画面に取り込むか は腕の見せ所です。
でも、通常、空は明るく、 その画面に占める面積に応じて、 カメラがオートで算定する露出値は変わります。
写したい部分が小さくなれば、当然、オートが自動算出する値との差が生じます。
勿論、その為に、カメラには AE ロック と呼ばれる仕組みが備わっています。
でも、実際に、 余り、意識せずに撮ってしまっても、 然程、失敗にならない場合も多いですね。

難しいのが、 画面内で 明暗差の著しく大きい場合。
無理をして、両方を活かそうと思ってはいけません。
どちらかを捨てて下さい。
捨てて浮かぶ身もあるのです。
どちらを捨てるかは、あなた次第。  作風です。  適正露出とは掛け離れた お話 になります。


そう、 冒頭に戻るが如く、 適正露出って 何! と言う事に ... 。


誤解を恐れずに書けば、 多少の誤差は 許容範囲 内 と言っても良いかも知れません。

厳密な色表現が要求される 商品撮影 でもない限り、 意外と、 適正露出の幅は広い のです。

逆に、理想の色があって、それを表現したければ、 それは かなり 難易度の高い 技術が必要になる と言う事ですね。

良く、トーンカーブで説明される方がいますが、 画面全体で見ても 意味がない のはお分かりでしょう。  先のフレーミングと同じです。.
表現したい部分での分布が重要ですが、 これは必ずしも、矩形範囲とは限りませんし ... 。
  個人的には、トーンカーブは殆ど無視です。  判断材料に使った事はありません。.


見方を変えれば、 カメラのオートが導き出した値は、 ひとつの 適正露出です。  オートでなくても内蔵露出計が出した値は です。
失敗にならない 平均的 汎用的 一般的 八方美人的 なものです。
没個性 と言い換えても良いかも知れません。
先に、捨てて浮かぶ の諺を引き合いに出しましたが、 何かを捨てれば 他のものが 浮かび上がって来ます。
その選択こそが個性であり、作風なのですね。
10人いれば10種類の適正露出があっても良いのです。
少し位 狂っていた方が 味があって 良い との考え方もありますし ... 。
仮に、あなたが良いと感じた適正露出が、他の方に評判が悪くても、それは他の方が分らないだけかも知れません。
100000000人にひとりが共感して下されば好しとするか、
あなたが写真を見せたい本当の方が良いと言って下さるものが 一番かも ですね。



ですから、 失敗を恐れずに、 どんどん、 露出補正 を 掛けましょう。
原則は、 白はオーバーに 黒はアンダーに。
RGB (Red Green Blue) は 若干アンダーに、 CMY (Cyan Magenta Yellow) は 若干オーバーに。
これが基本です。
  個人的には、± 0 で撮る事の方が珍しいいです。.
  それでも、別 Blog での写真の発表を見て戴ければお分かりの様に、 公開時に更に、コントラストや明度を弄る事になっていますが ... 。
  でも、それは、撮影時に適正露出にしていなかったから とは限りません。  その時の気分 とでも書いて置きましょうか。.


でも、でも、 基本に忠実なだけが良い とは限りません。
羽目を外した子を、 だらしない しょうがない と溢すか、 大物の器だねと感じ入るか、 は見る方次第ですものね。
写真も同じですよ。


実際にも、オートで撮影したつもりが、マニュアル位置になっていて、 とんでもないが 面白い 絵 を叩き出した経験すらあります。
お世辞にも 適正露出 とは言えない値でも、 それなりの 絵 を紡いでしまう事もあるのですね。
撮ろうとしても撮らない 絵 が完成 と言う経験でした。

もし、これを意図的に狙えば、 充分に それが 適正露出 と言う事になります。


偶然の産物に興味を覚え、糸口を見出し、それを確たるものにすべく、更に推し進める 事は、 他分野においても事例が沢山あります。
出来上がった 絵 を、じっくり、味わう。  それが自分の絵作りの ひとつの 答え かも。
答え は 過去の成果品の中にある と信じましょう。
次の機会に 修正するも好し 更に展開するも好し です。


言い換えれば、失敗の中に、 あなたの知らない 技法  或いは  作風  が眠っているのかも知れませんよ。

さぁ、失敗を恐れずに、 あなたの作品 をものにして下さい。
あなた が それで良い と思った 適正露出 は 適正 なのです。
後は、 後日、その 絵 を 見返して見て どんな感想を抱くか? に掛かっています。



10 件のコメント:

  1. 初心者向きに、反応しました。参考にさせて頂きます。有難うございます。
    そうなんです、後日見た時に違う感想がわいてきます。

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    1. Tomoko さま コメントありがとうございます。

      あれぇ、「初心者」にご反応ですかぁ~。  もう、その域は脱しているのでは?。
      さて、
      撮った写真を後から見直すと印象が異なるのは、よくある事です。  でも、なかなか、気付かない!。
      主観に囚われ勝ちな画像選びが 少し客観的に出来る様になれば、 適正露出への道 は開かれます ... 。

      後は、過去の経験をどれだけ今の撮影にフィードバック出来るかに掛かっています。 (う~、反省!。)

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  2. その通りだと思います。有難うございます!!

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    1. Tomoko さま コメントありがとうございます。

      適正にしたいが為に露出補正をする訳ですが、本当は 実は、奥が深いです。  試行錯誤の連続、が本心。
      でも、始めのうちは(いや、何時になっても)、失敗を恐れずに、経験を積む事だと思っています。

      所詮、素人写真!。  失敗しても、失うものは 無い!(ほんと ... ?)。

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  3. 次回のポストを少し準備しています。”Wrap your troubles in dreams”の歌に少しふれるつもりです。
    あの時のバラの花束のポストを小さくリンクさせて頂いてよろしいでしょうか。

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    1. Tomoko さま コメントありがとうございます。

      あっ、 この投稿ですね。  どうぞ、どうぞ。

      MTT#0228 Wrapping - みつけた_とらえた_ときめいた: (by ShiroYuki_Mot)
      http://shiroyuki-mot-photos-casket.blogspot.com/2015/07/mtt0228.html

      追って、サムネイルの URL をお伝えしたいと思います。
      直ぐ、削除しますので、通知 Mail にて、ご確認下さい。

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  4. 全て、大丈夫です。実はすでにリンクはってあります。

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  5. 有難うございます。12日ごろポストしたいと思っています。親しい従妹の命日なんです。

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    1. Tomoko さま コメントありがとうございます。

      そうでしたか。  ご親族の命日に ご紹介 戴けるなんて、光栄です。
      きっと、 お辛かった の ですね。

      尚、画像 URL は指定のものをお使い下さい。

      自分以外の サイト で拡大表示はして欲しくないものですから。
      これ、許可条件です。  よろしくお願いします。

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    2. Tomoko さま 拝見の上、削除させてい戴きました。 了解です。  暫し、お時間を。

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