GIMP 縦長写真をそのまま開く時 覚書

今更、なのですが、
GIMP から、縦位置で撮影された写真 (.jpg) を開くと、標準では、確認ダイアログが開きます。
私は、普段、 Exif 付きの画像生成を GIMP で しませんので、ビックリ！です。　　;)
この辺りの事を、少し。


EXIF 情報付きの .jpg ファイルを開くと、
横長 (Landscape) の写真では出ませんが、
縦長 (Portrait) の写真では、回転させるか否かの 確認ダイアログ が表示されます。

此処で、ユーザーは選択が可能な訳ですが、
Don't ask me again チェックボックス をチェックした上で、
右下にある Keep Original ボタンを押すと、
.jpg に元々記録されている方向（横長 = Original）で 常時 画像が表示される様になります。

　　ご存知かも知れませんが、
　　一般的なカメラで撮影された画像は、
　　撮像素子の向き（横長）でデータ記録されていて、
　　カメラを縦に構えて撮影すれば、
　　EXIF 情報 として、向き (90 or 270) が別に書き込まれています。

　　参考迄に、
　　個人的な見解ですが、
　　GIMP の このファイアログの ボタン配置 を見れば、
　　左にある 回転 が優先されている と感じます。　　スクリプトでのオープン挙動。.

一旦、この状態（無確認）にして仕舞うと、
簡単には、選択可能な元の状態 には戻れません。

以下のファイルを開き、
(parasite "gimp-metadata-exif-rotate　で始まる１行を削除保存する事で、
対処可能です。　　（再び、ダイアログ表示に戻れます。）

但し、この作業は、一旦、GIMP を閉じて行い、再度開き直す必要があります。

　　注: Windows 7 や 古い Windows 10 の メモ帳 (notepad.exe) で作業は出来ません。
　　　　　理由は LF を改行として扱えないから。　　昔のは CRLF のみでした。


ファイル：
C:\Users\UserA\AppData\Roaming\GIMP\2.10\parasiterc


記述の見本

# GIMP parasiterc
#
# This file will be entirely rewritten each time you exit.

(parasite "gimp-metadata-exif-rotate(image/jpeg)" 1 2 "no")

(parasite "jpeg-save-defaults" 1 46 "\71\60\56\60\60\60\60\60\60\40\60\56\60\60\60\60\60\60\40\61\40\61\40\61\40\61\40\60\40\60\40\60\40\61\40\61\40\61\40\60\40\60\40\60\40\61")


# end of parasiterc

Don't ask me again チェックボックス をチェックし、他のボタンを押すと、
パラサイト と言う 少し 馴染みの少ない もの で管理される様になります。
これがあると、確認ダイアログを開かずに、その内容で実行される様に変化します。
GIMP 起動と共に、その内容が GIMP 内部で展開され、
終了時に別ファイルとして記録されているのですね。
通常は、これを１回設定すれば変更の機会は無いであろうと言う判断からか、
変更用ユーザーインターフェースは準備されていません。　　現在は。

ですから、GIMP の外から、ファイルを、直接、 操作する必要があるのですね。

　　参考　GIMP 2.10.14 Parasite での記述
　　　回転：　(parasite “gimp-metadata-exif-rotate(image/jpeg)” 1 3 “yes”)
　　　原画：　(parasite "gimp-metadata-exif-rotate(image/jpeg)" 1 2 "no")
　　　確認：　記述無し.
　　　　　　　　　　　　　　GIMP Version によって、"" 内の文字列が異なる様です。
　　　　　　　　　　　　　　将来的に、また、変わる可能性もあります。

起動中の GIMP をそのままで作業しても、
GIMP は この外部ファイルの内容変更 を読み込む事は無いので、
終了と共に、変更前の状態がファイルに記録され、　作業は無意味に終わりますので、　ご注意を。