調色写真。
私も、嘗て、暗室で、作った事あります。
今、デジタル全盛。 加工して見ますか、調色写真。
白から黒への階調から成る白黒写真。 その黒を、化学的に、別の色彩を持つ化合物で置き換えるのが調色写真でした。
セピア調とか、ブルー調色等が一般的でしたね。
一旦、白黒写真を作ってから、置換する工程が必要なので、大変な作業でした。
私も、ほんの数回だけです。 実際に、して見たのは。 特殊な薬剤を使うので、一般的では無かったです。
銀の化合物が、より、安定している事から、長期保存を目的にしたり、
ノスタルジックな印象から、特殊効果を狙ったりする事が多かった記憶があります。
Win7 Public Pictures "Penguins.jpg" を加工 |
前置きはこれ位にして、デジタルでの調色写真。
今回も、GIMP で作業していきます。
銀塩と比べて、至極、簡単です。
但し、長期保存が利くか否かは不明です。 プリンタ次第ですから。
あしからず。
さあ、GIMP を開きましょう。
作業工程は、 白黒写真化 > 色被せ と進みます。
色々なアプローチがあると思いますが、ここでは、色被せの方法として、
2種類を、ご紹介します。
準備と保存については細かな説明を省きます。
1.準備
画像のサイズを決め、
写真をレイヤーとして取り込みます。
レイヤーサイズを縮小します。 (無論、原寸大での加工も OK ですけど)
画像サイズ変更やトリミング変更そして念の為の予備として、元画像からコピーのレイヤーを作り、これで作業します。
元画像は、不可視化(目のアイコンを外す) しておくと 良いでしょう。
元画像からコピーのレイヤーを選択しておきます。
2.白黒写真化
幾通りか方法がありますが、ここでは、 色の脱色 を使います。
脱色 には、 明度 光度 平均 と3種類のモードがありますので、適宜、使い分けます。
色(C) > 脱色(D) > { 脱色(色削除) } が開く > 明度・光度・平均の何れかを選択 > OK(O)
標準では スクリーン にチェックが入っていて、画像の変化を確認可能。
コントラストの調整や修正が必要なら、施して下さい。
3.色被せ
3-A.単色レイヤーを上に被せ、スクリーンモードを設定
簡単な方法です。 嘗ての調色写真の様に全体に色が被ります。
ツールボックス で 描画色 を変更 > ( ... これが被せる色になります。)
レイヤー(L) > レイヤーを追加(N) > { 新しいレイヤーを追加 } が開く >
レイヤー塗りつぶし方法 を 描画色 に変更 > OK(O)
これで、画面一面、描画色で塗り潰されちゃいましたね。 あわてずに。
レイヤー,チャンネル ... で モード の右端 下向き黒三角 をクリック >
現れるリストから スクリーン もしくは オーバーレイ を選択
これで、下の白黒写真が色付いて現れましたね。
同じく、 レイヤー,チャンネル ... で 不透明度 の数値を下げる と
これで、下の白黒写真の黒が戻って来ます。
お気に入りの数値を見付けて見て下さい。
尚、モードでは、これ以外の項目も選べます。 試して見て下さい。
3-B.単色レイヤーを下敷きに、白黒写真の一部を透明化・透過
ちょっと煩雑ですが、被せる色が濁り難いです。
但し、透明化する白黒階調と被せる色がバランスしていないと不自然になります。
ツールボックス で 描画色 を変更 > (これが被せる色になります。)
レイヤー(L) > レイヤーを追加(N) > { 新しいレイヤーを追加 } が開く >
レイヤー塗りつぶし方法 を 描画色 に変更 > OK(O)
レイヤー,チャンネル ... で 写真のレイヤーと単色塗りのレイヤー(新規レイヤー) の順番を入れ替え
(どちらかを、ドラッグドロップして、写真のレイヤーが上になる様に)
これで、元の白黒写真のままの表示に戻りましたね。
レイヤー,チャンネル ... で 写真のレイヤー を選択
選択すると、青帯に白文字ですね。 他のレイヤーは、白地に黒文字。
色(C) > 色を透明度に(A) > { 色を透明度に } で を透明度に の前の 細長い四角の色 をクリック >
{ 色選択 } で 上から三番目 V (明度) の数値を変更 ( 目安: 20 - 50 ) > OK(O)
これで、指定した中間階調が色付けされます。 色交換と言うべきでしょうか。
もし、結果の絵の色が濃く、絵がどぎつくなってしまった場合は、
最初のレイヤーの追加と同じ様な作業 (但し、レイヤー塗りつぶし方法 を 白 に変更) をし、
次に、この 白無地のレイヤーを、一番下になる様に入れ替え、
最後に、単色塗りのレイヤー(新規レイヤー) を選択し、
レイヤー,チャンネル ... で 不透明度 の数値を下げる と落ち着いた色に変えられます。
不透明度を下げる事で、色が薄くなります。
この時、透明部分が出来て、上から下まで筒抜け状態になるので、
白無地を一番下に入れた訳です。
4.保存
結果を見較べて見ましょう。 (クリック・拡大してご覧下さい)
最後のふたつの差は微妙です。
載せた色に灰色が被るのが前者で、スッキリとした色になるのが後者です。
尚、作業では、様々な調整可能な数値や設定があります。
どうぞ、遊んで見て下さい。
0 件のコメント:
コメントを投稿