2014年11月14日金曜日

写真とオート(の功罪) [初心者向け]

カメラを趣味として始めると、よくある質問は。
どのモードで撮るといいのですか とか、オートとマニュアルどちらがいいのですか とか。
確かに、便利になりましたよね。  カメラ。
簡単に良いものが撮影出来る様に と カメラは進歩して来ました。
そうです、自動化。  オート の存在です。  さて、いいのか 悪いのか。


便利で綺麗に を目指して、各メーカーさんは技術競争を繰り返します。
やがて、これはいい という基礎技術は 業界の標準に 採用されて行きます。
自動化やオートは、こうして、我々を助けてくれていますね。

写真は光の質や量を記録するものです。
それは、銀塩(乾板)・フィルム そして デジタル と移り変わっても、 変わらない事実です。
レンズを通して、あるものに、記録する。

そこには、様々な要素が絡みます。
記録感度(ISO)・絞り・シャッタースピード、合焦(ピント合わせ)、光源の色(ホワイトバランス)等々。

嘗てのアナログ時代には、これらを、全て、撮影者が 選び 調整 していました。
時代と共に少しずつ部分的に自動化が取り入れられて行きます。
そして、今、かなりの部分が 自動化で賄える様になったお陰で、
初心者やベテランでも失敗の少ない作品が作れる様になったのはご存知の通りです。


では、オートは万全か と言うと、そうでも ありません。
万全ではない為に、冒頭で書いた様な、質問が出て来る訳ですね。


カメラをセッティングする(各項目を決める)のは 人間さま です。
オート とは、もうひとつ の 頭 が、カメラに入っている と言う事です。  つまり、別人

別人であれば、どんなに優秀になっても、ご主人さま の隅から隅まで お見通し と言う訳には 行きませんよね。

別人 と上手く付き合うには 相手を知る事。

取扱説明書を隅から隅までよ~く読んで、 こういう場合には こうする を理解し。
実際に撮影して、 確かめて。
失敗を繰り返しながら。
機械(カメラ)を 自分のものとする 事です。  カメラと言う 別人 に上手に手助けして貰うのです。.


ある設定下で、期待した結果が得られないから、補正をする訳ですね。
露光補正 しかり、 撮影モード切替 しかり、 ホワイトバランス切替 しかり、 オート・マニュアル切替 しかり。
オートやモードを切り替える 事は、こうした選択を 手動 でしている事になります。
勿論、各種の補正や マニュアル操作では 手動 で幾つかの値を設定している事になります。

  と書いておきながら、未だに、 あ~あ、また失敗しちゃったぁ~ の ShiroYuki_Mot です。
  大事な時に限って、失敗 するんですよね。  ん~、嫌になっちゃう。
  オートや補正の設定し忘れ には 十分に ご注意を え~い、もっと、付けちゃえ。 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
  そう、これは、ちゃんと、書いておかないと ... 。  で、次。.


各種設定をオートに設定すれば、ほおっておいても、それなりの 絵 が残ります。
でも、人は我侭なもので、どうも 気に入らない と、設定値を調整するのですね。
これは、知識と経験 が要ります。
書籍や雑誌から学ぶもよし、経験者に尋ねるもよし、試行錯誤を繰り返すのもよし、 です。

唯、オート設定の欠点は 利用者が その設定を変えている事を忘れて 次の撮影に移ってしまう事です。
安易に撮れる分 、慎重さは疎かになり、確認を怠ります。  ちゃんと、カメラでは表示されているのですが  ... 。
  先に書いた様に、失敗に繋がります。

いくらオートでも、目的に応じた機能(言い換えれば、機能限定版)ですし、万能ではありません。
更に、補正を加えていれば、超 機能限定 になっています。
そのまま、全く、別の撮影に入れば、 そりゃぁ、失敗作に繋がりますよね。


では、オート と マニュアル どちらが いい のか って?
答えは、お好きな方で。  もしくは、慣れた方で。  あるいは、分り易い方で。
この様な質問をなさる方は、恐らく、オートで記録される画像に、多少なりとも不安が(不満が)お有りなのでは。
絵 を変えたければ、補正なり調整なり が必要になりますから。
どちらのモードにしていても、ボタンなり ダイアルなり モニタ操作なり をなさるのでしょうから。
結果、微調整が必要になって来る事に変わりはありません。
どちらの方が、ご自分にとって、分り易いか 操作し易いか の違いでしかないのです。


そうそう、忘れていました。 *1.
マニュアルは、あれこれ考えて値を決めたら 再び弄らない限り、その値は固定です。 *1.
しかし、オートの場合には、刻々と変わる状況に応じた追従性が、その特徴です。 *1.
この追従性が 便利な場合も そうでない場合も ありますが。 *1.


尚、通常のマニュアル モード と言えども、殆どのケースでは、 実際には、
内蔵露出計は組み込みデータに基づいて演算をした結果で測光値を表示しますから、
オートの機能の一部を使っている事になります。
  よく、マニュアル絶賛の方がいますが、何処まで分ってるんだろ。 スポット測光とか単独露出計とか使っているのかしらん。.


詰まる所、そのカメラに慣れる事が 重要だと思っています。
そして、オートが便利でも、確認を忘れない事。
目を瞑っていても、暗闇でも、瞬時の対応が求められても。   ... と書きながら、反省 反省。 自分の為の反省文。.



[2014/11/21] オートの追従性について追記 *1.

7 件のコメント:

  1. again, ”初心者向けに” 有難うございます。

    最近になってようやく、シャッタースピード、絞り、ISOを自分で調整して撮る楽しみを感じ始めています。ピント合わせはオートです。スポット測光とか単独露出計ってなんですか?測光モードにするとけっこううまく撮れるなあと発見しましたが。

    人間の頭よりずっとカメラが賢いのにそれを使わないなんて、”あんたやめときやめとき、アホか!”と、お祭り現場で、ある男性カメラマンから笑われましたが。カメラの頭に全部おまかせしないのって、自分で撮ってるのだ、という満足感がけっこうありますよね。デリートする写真のオンパレードになりますが。

    たしかshiroyukiさんはニコンD90?をお持ちだと書いておられました。素晴らしい、奥深い色あいの写真ってやっぱりカメラ、レンズが違うのか~~。欲張るのは早いと分っていますが。。。私のはニコンD5000.二けた数字のニコン持ってみましたが、これ以上重いのを持ち歩くのは無理です。レンズも貯金箱はたいて買ったのがあるので。

    最近忙しくなってまして、ブログスローペースになります。 またよろしく!

    返信削除
    返信
    1. Tomoko さま コメントありがとうございます。

      そうですか、Nikon D5000 をお使いですか。
      勿論、いいカメラに越した事はないですが、現状で不満がないなら、十分な能力があります。
      今、私は、D90 や D7000 その他コンパクトですが、基本機能は十分です。 それは、最新機種も魅惑的ですが。
      D5000 は、登場当初、Nikon サポートに、バリアングルモニターを絶賛した記憶があります。 もっと、押せとも言いました。

      ご質問にあった、測光の事は、以下のページをご覧下さい。
      http://www.nikon-image.com/enjoy/phototech/manual/18/
      カメラの測光にも、色々な計算が含まれていて、その方法によって幾通りかが選べる様になっています。
      スポットは 文字通り一点の値を、 単独露出計は カメラに組み込まれていない露出のみを測る機械です。

      オートは便利ですが、マダだと思っています。
      メーカーさんも分っているので、補正や選択の仕組みが色々とある訳ですね。
      まだまだ、人のアタマの方が勝っています。
      それは、本文で書いた通りなのですが、 だから、カメラは面白いのかも知れません。

      何か、不明な 或いは 疑問な点があれば、何なりとお尋ね下さい。 分る範囲でお答えしますから。

      削除
  2. 測光のことリンクして下さり,ありがとうございました。説明書読むのが好きでなくて、カメラをいじくりまわしながら練習してきました。中央部重点測光にセットすると、けっこううまくいくなあ~と思ってただけで、しくみについてはチンプンカンプンでした。

    おかげで、今回ハッキリと頭に入りました!有難うございます!Thank you so much for your advice.

    返信削除
    返信
    1. Tomoko さま コメントありがとうございます。

      中央部重点測光は、かなり昔からある方法で、対象と周辺を加味した値を示します。
      これに対して、標準の マルチパターン測光は、メーカーが蓄積した画像のデータから、
      画像に合った測光値を演算して示します。
      何れも、メーカーや機種依存ですので、癖を掴む事が大事ですね。
      どちらも、色情報についてはあまり考慮されていませんので、多少は補正をする事になります。
      詳しくは、以下の投稿を参照下さい。

      写真とホワイトバランス・色温度 [初心者向け]
      http://shiroyuki-mot-says.blogspot.com/2013/08/camera-whitebalance-setting.html

      写真と露出補正とカメラの仕組み
      http://shiroyuki-mot-says.blogspot.com/2012/08/camera-ev.html

      削除
  3. おせっかいな事と存じますが,よろしかったら、Rumaさんの10月31日のポストに訪問して頂けますか。Rumaさんの習字の作品がスイスの化粧品会社のポスターに使われ雑誌にのりました。控え目な方です。なぜかダッシュボードに出て来ません。せっかくの素晴らしいニュースですのに。。。

    返信削除
    返信
    1. Tomoko さま ご連絡ありがとうございます。

      早速、訪問して来ました。
      嬉しいニュースを教えて戴き、こちらも、Happy な気持ちになれました。  ありがと。
                               あ~、上手な草書を書ける方は羨ましい。 私なんか、のたくった みみず ... 。

      削除
  4. 有難うございます!嬉しいニュースですね。

    返信削除