2020年7月16日木曜日

GIMP 暗部の救済 沈んだローキー画像

暗闇に光るスポットライト ... 。
う~ん、露光の難しい被写体 のひとつでしょうか?。
アンダーに沈んだ画像ですが、微かなデイテールは記録されています。
しかし、 ... 、これの救済は 難問 です。


写真の暗部救済、それは難しい問題を孕んでいます。
良い条件下で普通に撮影されたものではそんな事はありませんが、
センサーの限界近くで撮影されたものは、破綻を封じ込める為に、
かなり、危ういディテールをその内部に含んでいます。
一見、綺麗に見えるとしても、
大幅な画像編集には耐えられない場合も多いのです。

最近のカメラは優秀です。
とても綺麗に表現してくれています。
最新の機種ならば、尚更なのでしょうが ... 。
でも、うちのは、少し ... 古い ... 。

暗部を持ち上げようとすると、
微妙なバランスで保たれていた細部が壊れ出します。

ざらついた 位ならまだしも、
はっきりと色ノイズ (?) が載り出して、ブロック状に斑になって来ます。

つまり、遣り過ぎ!。
加工で画像を壊している行為に近いのでしょう。
でも、遠目で細部に眼を瞑れば、いい感じ ... なんだけどなぁ~。  ;)

多少、ぼけていようが、ブレていようが、細部が破綻していようが、
其処に写ったものが魅力的なら いいじゃぁない! が信条なので、
悩ましい処です。

  思い返せば、フィルム時代、白黒で増感現像して被写体がちゃんと写っていた時の感動!。
  粒子が 思いっきり 荒れ荒れ! でも、満足でした。
  だって、写っている! のですから。

  感動を呼び覚ます切っ掛けになれば、写真の細部は、まぁ、どうでも良い のです。  本音は。


でもでも、
写真! と ホザク 身の上。
少しは救済を。

最善にする努力を惜しみ無く ... 。


でも、其処からは、茨の道 ... 。
難しい条件下の救済措置は、 難しい! です。
往々にして、徒労に終わる試練が待っています。
時間の浪費になる事、間違い無し!。  結果が出れば、良い方です。


効果を重視し大いに荒れた画像から、多少は、あら を削った(洗練された)ものを作りましょう。

以下に例を。
左が一作目で、右が質向上を狙ったもの。  部分を原寸で切り出しました(本文中ではやや縮小)。
細部のニュアンスが異なるのは、その日の気分(作業方法の違い)に負う処が大です。
   左:MTT#0715 Age Of Steam
   右:試行錯誤中 途中経過 近日公開 の筈 恐らく 、MGT#0174 ?
     MGT#0174 Age Of Steam MTT#0715 Modified




幾つか、気付いたポイントを。

・ 兎に角、色々と、試して見る事

   試行錯誤を繰り返す事で、突破口があるかも?。
   ケースバイケースなので、引き出しは多いに越した事はありません。

・ 成果品が縮小を伴う場合、原寸での作業と縮小後での作業を分けて考える事

   縮小プロセスは、それ自体が、データ欠落(丸め)を伴います。
   諧調は圧縮され、トーンジャンプを引き起こし易い事をお忘れ無く。
   原寸である程度の加工は済ませて置いた方が品質が向上します。
   画像サイズが大きいと、編集負荷も大きいので、其処は我慢!。

   逆に、シャープネスのエッジ部分処理は縮小後に。
   エッジ強調レイヤーを別に持つ場合、縮小で、その効果は薄れて仕舞います。

   また、1回で作業終了せず、後々、途中からのプロセスを再試行する場合、
   可能な限り、高精度の状態で、作業ファイル( GIMP なら .xcf )を保存しましょう。
   同じ理由で、レイヤーをコピーして何某の作業を繰り返す時にも、高精度の方が望ましい筈です。

・ トーンカーブやレベル調整はある程度の柔軟性はあるが、微調整は難しい事

   1回の編集で結構大胆な成果を得られるが、
   分布が狭い範囲に集中するケースでは、破綻し易いです。
   細かく何点も屈曲点を入れれば良いのですが、これが ... 難しい。
   結構、変化が大き過ぎる事もある点をお忘れ無く。

・ レイヤーを何回か複製し、モードをスクリーンや加算にする事

   重ねる回数毎に、効果は増えますが、見返りに、粗(あら)も目立って来ます。
   数回が 限度かも。
   破綻は、重ねる行為に従って段階的に訪れます。  つまり、比較や出戻りは楽かも。

   重ねる方に、ぼかしや選択的ぼかしを加える方法も有効ですが、微小にして下さい。
   部分的に効果が欲しい時は、レイヤーマスクを活用!です。  マスクで境界を滲ませるのをお忘れ無く。

・ 場合に依っては、塗り絵の方が好結果を齎す事

   中間諧調を補おうと強く補正すると、原画の持つ 破綻し易い処 が表面化し易いです。
   殊に、レイヤーモードが 標準 以外の場合、その傾向は大です。
   ざらざらで斑になるよりは、標準 で、塗り絵を上手に重ねた方が、見た目は 上 です。
   それでも、ざらざら は顔を出して来ます。

   そして、 塗り絵は、くれぐれも、画像レイヤーに 直接! 塗り込まぬ事!。  別レイヤーで、ね。
   忘れてはいけないのは、明暗両端に較べ、中央部は眼が敏感な事。
   少しの変化が、意外な結果を招き兼ねません。
   ですから、極控え目に! 、言い換えれば、不透明度をかなり低く!、 が最善になる筈。

   色選択で範囲を作るのが王道ですが、これには相当な時間が掛かります。
   ポスター化フィルターで、基本範囲を抽出するのも手です。
   作業用に原画をぼかしたレイヤーを設け、それをポスタライズしましょう。
   段階数は狙った場所が収まる様に試行錯誤して下さい。
   綺麗に塗り絵するのが、一番、時間が掛かるかも知れませんが、 ね。



あっ、そうそう。
例示したものは、原画では、とても 真っ暗! な 絵 でした。
救済! しなければ、とても、ご覧戴ける 代物 ではありませんでした。
残念乍ら、手を入れても低品質のままですが、
あの瞬間が生き返る! と考えれば、
画像編集ソフトの有難味に感謝ですね。  ;)
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[2020/07/20] リンクを追記

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