ホワイトバランス!。
はい、 写真に興味のある方なら、基本なのですが、
実は、事後に調整(編集)しようとすると、
結構、厄介な 代物 ですね。
黒体反射 と言う 考え方を元に、
光線の色目を扱うのが カメラ や 写真 ですが、
其の色は、橙色 > 黄色 > 白色 > 薄青色 と変化して行きます。
所謂、 色温度。
ホワイトバランス を手動で行う時に語られる 要素 ですね。
間違ってはいけないのが、
ホワイトバランス設定は、光線の色に拘らず、白いものを白く写すのが目的。
光線の偏った色を打ち消す方向に働くのでしたね。
そう、 逆方向! ですよ。
各数値は カメラ機種依存になりますが、
晴天 5200±K > 曇天 6000±K > 晴天日陰 8000±K と、
天候に応じた手動設定値が設けてありますね。
一方、人工光源の色は、
身の周りのもので言えば、蛍光灯。
蛍光灯 も、行く行くは 死語になるのかも知れませんが ... 。
この例で言えば、
電球色 3000K > 温白色 3500K > 白色 4200K > 昼白色 5000K > 昼光色 6500K 。
そして、
テレビ (NTSC) や モニタ (sRGB) で 基準 とされているのが D65 。
はい、 6500K の 白 です。
.jpg ファイルも、D65 で表示された時に、忠実に表示される事を前提にしています。 いる筈です。
尤も、機器メーカー毎に表示色の考え方は まちまち で、誇張されている(逸脱している)ケースの方が多いのかも。
では、
撮影後に、複数光源等が原因で、色目に不和感を覚えたら、
修正する事になりますね。
RAW でも撮影していれば、其れから手を入れる方が自由度が高い訳ですが、
仮に、.jpg ファイルのみだったら ... 。
一般的に、事後の 色フィルター は 全体に働き掛けます。
ひとつを強調すれば、他の色も影響を受けます。
光源起因ならば、色温度を弄る方法があります。
ホワイトバランス(色温度)設定時とは 逆方向 になる点に留意しましょう。
例えば、暖色に偏っていれば、寒色方向に振る訳です。
白色点近傍は 若干 感受性が劣り、外部に向かうに従って、敏感に反応します。
また、色温度は 橙 > 黄 > 白 > 薄青 の直線的な分布 (Amber-Blue) ですから、
其れから垂直方向に外れる 緑 や ピンク (Green-Magenta) は相対的な変化になります。
光源の色が 緑 や ピンク のケースは 稀 でしょうから、
通常は A-B を弄る事になります。
GIMP の場合、
GEGL に Color Temperature(色温度)Filter があります。
ふたつの値を指定します。
Original と Intended とですね。
元画像の温度 と、結果(操作後)の温度 と、言い換えても良いです。
共に、既定値 は 6500K になっている様です。
以下に 中心 (6500K) から 1000K 毎に上下したものを webp Animation で示します。
GIMP 2.10.24 rev.3 (GEGL ver.0.4.30) にて検証。
暖色系 (Amber) と 寒色系 (Blue) とでグループ化し、
Original を弄ったケースと Intended を弄ったケースと を並べてあります。
他方は D65 であろう 6500K で固定です。
元の設定で写っている各色がどう変わるか見て行きましょう。
暖色被り では 薄青系 に寄せ、
寒色被り では 黄橙系 に寄せる事になります。
そう、チャートが示す 色目 の変化以上に、
色被りの解消効果 は大きい筈です。
具体例を示していないので、お分かり辛いとは思いますが。
是非、ご自分の作例で お試し 下さいませ!。
個人的な お勧め は、
Amber 被り(黄から橙が強い時) Original 上げる Intended そのまま 青味を加える
Blue 被り(薄青が強い時) Original そのまま Intended 上げる 黄味を加える
でしょうか?。
此の場合、元の色調が大きくズレて破綻する事は少ない筈です。
反応は数値の上昇に対して緩やかですから、調整幅が広いとも言えます。
此れに対して、
Amber 被り(黄から橙が強い時) Original そのまま Intended 下げる 青味を加える
Blue 被り(薄青が強い時) Original 下げる Intended そのまま 黄味を加える
と、 すれば、より低い数値で効果を得られますが、
数値を下げて行くと直ぐに他の色が崩れ出します。
グレースケール自体に反対の色が強めに被って来ますので、
白や黒が 眠く なりますね。
然る後に、コントラスト調整をする必要があるかも知れません。
適正な範囲が狭く、効果そのものは強力ですが、崩れ易いのです。
逆の(数値を下げる)ケースで、3000K を1回でと、1000K を3回では結果が異なります。
3回の方が効果は穏やかになり、お勧め 結果に寄って来ます。
但し、複数回の処理を重ねる事になりますので、遣り過ぎは禁物かも。
別の方法として、
RGB 各チャンネルの分布が偏る事から、
其れを拡げる方法もあります。
各色要素を弄るので、 色の破綻 には留意する必要があります。
此れ等の作業は、画像の一部では無く、画像全体を対象にするであろう事から、
基本、皆、全ての色が微妙に(勝手に)動きますので、
細心の注意を払う事が肝心でしょう。
そう、選択範囲を使ったとしても、境界付近で違和感が出るかも知れませんから、
ものは考え様 です。
微弱の効果を狙う場合には、選択範囲活用も有用かも知れませんが。
やはり、色の世界は ... 難しい ... 。
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