2015年10月17日土曜日

GIMP 写真に記録された色と言う画像情報

1枚の写真に記録された画像の情報。
私達が見ているのは、実は、この膨大な情報量の、ほんの一部かも知れません。
色に関して、 ちょっと操作するだけで、実に、多様な変化を見せる場合だってあります。
但し、元のイメージから、離脱してしまうので、 これを上手に使うのは、相当なテクニックが必要なのかも。


私を含め、多くの方が、 撮影した画像の出来不出来に一喜一憂している事と思います。
露出の補正の失敗とか、不要なものの写り込みとか、ホワイトバランスの設定ミスとか、カラーバランスの狂いとか ... 。
その繕いの為、編集や加工の術に頼る事になる訳ですね。

記録さえされていれば、何とかなるものです。
勿論、フレームの外やメディアエラー等で、記録出来ていない情報は、どうにもなりませんが。
極論すれば、白飛び黒瞑れだって、全てのデータが類似値の白や黒でない限り何とかなります。

今回は、1枚の写真が、どの様に、変貌を遂げるかに着目して書いて見たいと思います。
そう、カメラの生データである RAW ファイルなら、更に、救済の幅が拡がるのですが、 ここでは、
一般に救済の手立てが少ないと言われる jpg ファイルで見て見ましょう。

以下の2投稿をご覧下さい。

   MGT#0062 Rainbow Effect (Understatement)
   MGT#0062 Rainbow Effect (Exaggeration)

これらは、全て、同一の jpg ファイルから加工編集したものです。

画像 見出し 画像 タイトル GIMP 手法 参照 投稿
控えめ 其の1 HSV-Enhance HSV伸長 ... (Understatement)
控えめ 其の2 ContrastEnhance コントラスト伸長 ... (Understatement)
大袈裟 其の1 WhiteBalance ホワイトバランス ... (Exaggeration)
大袈裟 其の2 Equalization 平滑化 ... (Exaggeration)



使った手法は、GIMP で  > 自動調整 > 平滑化コントラスト伸長HSV伸長ホワイトバランス です。
他にも、 正規化 や 色強化(色強調) と言った項目があります。
詳細は GIMP Manual http://docs.gimp.org/ja/gimp-imaging-photos.html の 1.3 色補正 をご参照下さい。

   ここには、写真修正に関する基本的な事柄が纏めてあり、一読に値します。

これらの補正は、自動で行われ、加減を調整したりと言う 選択の余地 はありません。
上の例では、効果を適応した後に、更に、少し弄っているものも多いので、 純粋な GIMP の補正の状態ではありません。
しかし、補正のイメージは伝わると思っています。


色に関連した項目をちょこっと操作するだけで、これだけの変化が齎されます。
唯一無二の筈の画像データを、数値演算する事によって、 異なった雰囲気の画像が得られる訳ですね。
勿論、この操作は、(範囲指定していなければ)画像全体に対して行われるので、 然程、違和感は感じられません。
よくよく見れば、細部に、諧調飛び等の画質低下が認められる場合もありますが、
これは、また、別の方法で緩和すれば良いでしょう。 
  今回は、 画像を重ねたり、ぼかしたり、コントラストや明るさを調整したり、 で、難を凌いでいます。
  特に、平滑化 では、諧調荒れ(ザラつく)がやや酷く、 そのままでは使いものになりませんでした。
      (今後の GIMP の 64 ビット化の過程で更なる精度向上も期待されます。  早く 見て見たい です、64 Bit GIMP。).


写真の画像情報は この様に 全体的な値の操作を加える事で 随分と印象が変わって来ます。
撮影時の 適切な 設定も、 実は、これと同じ事 です。
勿論、撮影時に適切な値をセットするのに越した事はない訳ですが、 後からも多少は弄る可能性が残っていると言う事でしょうか。


個人的には、写した時の 雰囲気 を大事にしたいので、 これらの出番は然程ない と感じていますが、
1枚の写真を 積極的に加工して 別のイメージを作り出す 時には 有益 なのではないでしょうか。

また、 全体的な 色被り や、ホワイトバランス の設定ミス 等の 補正では、試して見る価値もありそうです。



さて、実は ... 。
ここで、裏話を... 。

この元画像は、塵の写り込みがあり(レンズ鏡胴からの侵入?)、 スタンプで修正がしてあります。
見た目重視の修正なので(私のいい加減な性格のせいか ... )、適当なのですが ... 。
今回の画像編集で、このアラが、目立つ事になりました。
消した筈の塵が、 カラー操作で、再び、修正跡がはっきりと浮かび上がってしまった のです!。

これには、ビックリしました。
きっと、見た目には、諧調が繋がっている様に見えていても、
数値的には階段状に乖離があったのでしょうね。
適当はいけません。  やはり。  上記の画像では再びスタンプで隠していますが。.
この方法(カラー操作)で 、修正箇所の特定が出来てしまう そんな可能性すら感じられた 良い経験になってしまいました。



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