2016年5月25日水曜日

第63回 コンピュータ用語の混乱

以前、msdn でこんなご質問を拝見しました。
曰く、    フォルダとディレクトリの違い は?。
まぁ、リンクは挿入しないで置きます。
でも、 また、混乱しそうな予感を感じています。
いやぁ、言葉って難しい。


Folder と Directory 。
元々は、 Directory と言う言葉があって、
確か、 Windows NT 4.0 で、ユーザー層の拡大に伴い、
より、実務に近いイメージの Folder と言う語句が導入されました。
包括的で抽象的な この言葉は、 最初の File System の Directory から、利用拡大され、
実際に存在しない 抽象集団 や、グルーピングしたものにも使われています。
例えば、
Windows の管理ツールは Folder として、ひと塊に 纏められています。
でも、そんな Directory は 確か 存在しません。
               いぇ、ありました。
               "C:¥ProgramData¥Microsoft¥Windows¥Start Menu¥Programs¥Administrative Tools"
また、 TaskScheduler で扱われる Task も、 ファイルとして格納されている訳ではありませんが、
その集団を Folder と言う概念で、階層化して管理しています。
階層構造の最たるものレジストリもフォルダだらけですね。
ここではあまりフォルダとは呼びませんが、アイコンはフォルダそのもの。
階層構造を持つ各要素に対して使われるのがフォルダなんでしょうね。
ファイルの用語だったフォルダは、ディレクトリと言う語句から置き換えられ、その範囲を拡大したとも言えるでしょう。


最近、気付いたのが、 ログイン(ログオン)とサインイン。
そう、 Windows 10 になって、 従前の ログオン から サインイン に名称変更されていますね。
何が違うのか?。
資格情報への認証を通し、その記録(ログ)を取る状態に入る って事ですよね。
使えるけれど足跡が残るよ 的なニュアンスだったのですが、
ご本人と確認しますよ 的なニュアンスに 変えたんですね。
実際には、認証が厳密化して、記録は更に増えているんですけれどね。
使うのに 、あなたは だぁれ?的な関門が敷かれ、厳しい方向に向かっている気がします。
それをオブラートに包む目的で、サインインに言葉を変えたんじゃぁないかと 勘繰っています。


でも、用語の切り替えは、時として、混乱を招きます。


恐らく、Windows 10 のターゲットは パソコン専用から、各種デバイスに拡がる(拡げたい)でしょうから、
機器の呼び方も変わるかも知れません。
PC と呼ばれますが、 既に、 Windows は Personal だけではなく Server (Social/Official/Corporate) も内包していますし。
デバイスが周辺機器を意味していたのに対し、 最近は機器そのものを指す様になっている のも。
デバイスドライバなんて言葉、そのうち、変わるんでしょうね。
上の意味で、Windows はデバイスを動かすもの つまり デバイスドライバ である! なんて言うと 怒るんでしょうね、Microsoft 。

販路を広げる為にも浸透させる為にも 分かり易い言葉に変える ... 。
でも、以前の言葉もしっかり根付いている ... 。
さぁ、困った ... 。


きっと、 ここ数年で、コンピュータ用語は すっかり 様変わりする と思っています。
と言うか、 注釈を付けないと、間違って伝わり易い時代の幕開け? でしょうか ... 。
きっと、言葉の後に 括弧書きで ずらっと 注釈の並ぶ ... そんなのは嫌ですよね ... 。


言語の壁も高いですが、 用語の壁も高くなりつつある 今日この頃。
いや、 単に、時代の変化に付いて行けていないだけかも知れませんが ... 。
用語の壁を低くした心算が 複意 になり、 返って混乱!。  嫌だ 嫌だ ... 。
そのうち、専用の Translator が登場しますよ。



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