2014年5月2日金曜日

第28回 植物の斑入り

前にも書きましたが、斑入り植物 が大好きです。
この斑入りについて、書いてみたいと思います。
中途半端な知識ですので、真に受けないで下さいね。
間違いがあるかも、です。 一応、気を付けて書きますけど ... 。


斑入り植物 斑入り って、緑色の葉の一部が白かったり黄色かったりする アレ ですね。
椿の世界では、花弁の一部が白くなったりする事も、斑入り と呼びますが、 これは、今回は棚に上げます。

葉緑素を持たない または 少ない 為に、一般的には、樹が弱くなるとされます。
ですから、維持管理していく上で、緑の葉に戻ってしまう枝を削除 したり、
樹全体が白くなってしまう様な、所謂、白子は育たない(そのうち枯れる)ので諦めたりします。
  サボテンの一部で、完全に葉緑素が抜けた個体を 接木 の手法で維持する事もありますが、
  これは、特殊なケースです。  (接台の光合成を利用する事になるので。)


どうして、この様な 斑入り が出来るのか。

突然変異 と説明されます。


何かの拍子に、葉緑素が抜けてしまった と。
  勿論、薬害や人工的に、斑 が現れる事もあるし、 ウィルスの浸入が原因の場合もあります。
  これらは、やがて、斑 が消えたり、樹が枯れたりしますので、留意ですね。
  例外的に、体内のウィルスと共存して、枯れないものも 少しはあります。 (斑入りの アオキ 等 ?)


さて、斑入り と言うと、その種類が説明されますね。
覆輪、縞、虎斑、条斑、掃込斑、星斑、曙斑、葉脈斑 ... 等々。
まぁ、お好きな方には 当たり前な、普通の方は へぇ~、といった所ですね。
   葉脈斑 は地模様と言って、別扱いにする方が多いですか。  (シクラメンの葉)


さて、この仕組みは キメラ という言葉で説明されます。
異質な情報を持つ細胞が、葉の中に、出来てしまった と。
  キメラ は、ギリシャ神話に登場するライオンの頭と山羊の胴体と毒蛇の尻尾を持つ聖獣 だそうです。
斑として安定している覆輪は、葉の外周に、
不安定な縞をはじめとする斑は、葉の一部に、
このキメラ状の葉緑素を持たない 或いは 少ない 細胞が現れたもの と説明されます。

では、安定している筈の覆輪は、優れているのかと言うと、種子を結実させて実生しても、遺伝しない (青に戻る) のですね。
世の中、これだから、面白い です。

また、斑の現れるタイミングで、先冴え 後冴え 後暗み といった言葉もあります。
一番喜ばれるのは、先冴え ですね。  最初から最後まで、ハッキリした斑が楽しめますから。


さてさて、斑入りと同じ様に、貴重がられるものに、コンペ とか ガシ とかの用語があります。
特定の植物に限られる様ですが。

これも、細胞の突然変異で、増殖する方向が異変を起して、葉が盛り上がったり、湾曲したりします。
斑入りが色の変化だとすれば、これらは形の変化ですね。
注意して見ないと見付けられないので、通好みの希少さ といった位置付けでしょうか。


どうも、私は、これらの 数が少ない 変わっているもの を愛でる傾向が在る様です。
別に、愛好団体に所属したりしないので、持っている事を他人さまに自慢する事は ありません。
写真の Blog をやっていても、そこに、斑入りだからと載せたりも 基本 しません。
                                         MTT#0114 展葉 が初めてです。
只、一般に、花時しか振り返られないものが多い中、一年を通して、変化を楽しめる 斑入り は魅力的です。
この事は、声を大にして 叫びたいです。


日本人は、江戸の昔から、斑入りを愛でて、大事に育んで来ました。
単に、珍しいものを自慢する というレベルを超えて、
愛おしみ、育て、守り、引き継いで来たから、こそ、今に残る品種も沢山あります。
  殊に、戦争を経験したこの国で、当時の、消えずに残したエピソード には頭が下がります。
基本、珍重される品種は、弱いものです。
それ故、珍重される と言い換えてもいいのでしょう。

冷めた目で書きます。
元々、これらは、出来損ない です。 !!! 。
ほっておけば、自然淘汰で、消え行く運命です。


親心、
出来の悪い子は可愛い に 通じる ニオイ を、身を持って、感じています。 .


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