カメラの機能も優秀で、HDR ( High Dynamic Range ) とか、ActiveD-Lighting(Nikon) とか、様々な対応でこれを低減出来ますね。
しかし、撮ってしまってから、後から気付く事もあります。
RAW で撮影していれば、後から、設定を変えて現像も可能ですが ... 。
如何せん、JPG のみの場合では。
のっけから、少し、脱線しますね。
お顔が陰になって黒く潰れている写真だから、個人情報は分からないだろう、公開♪ と思っている あなた!
画像編集を駆使すれば、はっきり、その みめうるわしき おかお が入手できちゃうかも ですよ。
通常、真っ黒く、潰れた様に見える場所も、実は、諧調が隠れている場合が多い様です。
コントラストや明るさの調整では無理でも、トーンカーブを弄る事で、隠れている諧調が取り出せます。
極端に弄る事になる筈なので、単純に、修正という訳には行きません。
後から加える編集の類で、違和感無く、簡単に直せる方法なんて、そうは、ありません。
簡単なら違和感が残り、これ編集してるのってケースは熟練の手により複雑な作業を経ている場合が多い、のではないでしょうか。
さて、先ずは、潰れた暗部に、どういう情報が眠っているのか、ご覧戴きましょう。
例は、Nikon D90 で撮影した 桜のもので、幹が黒潰れしています。 (左)
満開の花に遮られる形で、幹に光があまり届かず、トーンが失われています。
通常のコントラストや明るさを弄っても、然程、改善はされません。
しかし、花のトーンを無視して、暗部のトーンカーブを弄れば、ご覧の通りです。 (右)
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では、これを、どうやって、元絵に反映するかです。
訂正された黒の諧調部分を、抽出し、透明背景の中に、取り出します。
元画像の黒い部分を対象に、色域を選択 で選択範囲を作り、 (左)
選択レイヤーを薄くした絵に変え、 (中)
幹模様(選択範囲中で見えているもの)を 別のレイヤー(キャンバスと同一サイズ・透明背景)に コピー(可視部分コピー)します。 (右)
縮小してしまったので、選択範囲の線が良く見えませんね。 クリックして、拡大の上、ご覧下さい。
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これを元の画像の黒に一旦近付けて(トーンカーブ操作)、 違和感を取り除きます。 (そのままでは、薄過ぎますから ... 。)
更に、元絵の上に重ねてやればいい事がお分かり戴けるでしょう。
注意すべきは、 元絵での位置がずれない様に、取り出す事。
透明背景のレイヤーが、元絵のレイヤー(キャンバス)と同一でないと、後で、位置合わせが大変です。
色がずれてしまった印刷物みたいになってしまいますから。
恐らく、紙の印刷物のテクニック、トンボ(+ 黒) を使うと いい かも知れません。
原画を一旦コピーして、トンボを、画面対角線上の左上(座標原点)に打っておいて、作業開始し、
新規レイヤーで、トーンカーブ訂正後に消して、元の原画に被せれば いい と思います。
今回の作業では、これをしなかったので、新規レイヤーの位置合わせが必要でした。
選択範囲 から コピーする場合に、
何も考えずに作業すると 、上のような問題があります。
可視部分をコピー と 選択範囲内に貼り付け を使い、
その後に、 フローティング選択範囲 を レイヤーを固定 する事で、
位置合わせを回避する事が出来ます。 *1.
この様な作業を行えば、元画像の印象は、そのままで、 潰れた部分のみ救済した絵が作れます。
対象外の部分の、色目・諧調・コントラスト・明るさ 等は、全て、元のままなのが、いいですね。
仮に、一部の潰れた諧調のみ出して、他の一部の諧調は潰したまま なぁんて芸当も 可能ですよ。
また、上手に、選択範囲を作れ さえ すれば、色々な応用が利く のではないかと思います。
[2014/06/23] 位置合わせ回避方法を追記。 *1
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