DX と FX がどの位違うか?。
気になりますよね。 私もそのひとり。
理屈やサンプル画像は検索すれば、山の如く在ります。
でも、自分で、確かめたい ですから。
9 月の初め、新参の Nikon D810 と 古参の D7000 を抱えて、山に上がりました。
そこで撮影した画像を元に、DX と FX がどの位違うか、考えて見ようと思います。
通常、 撮り較べは殆どしません。
入手直後に数枚がいい処です。 露光の傾向を掴む目的でしています。
カメラを構える度に、フレーミングが変わる! のが 自分のスタイルなので、 この作業は苦痛でもあります。
今回も適当に撮ったもので、詳細なレビューとは位置付けが異なる事を最初に書いて置きます。.
参考迄に。 画像処理エンジン。
DX の D7000 は EXPEED 2、 FX の D810 は EXPEED 4 、です。
以下、 DX FX は個別の機種を表します。 決して、各規格の事では無いので留意して下さい。.
ほぼ、同じ時刻に、似た様な設定で撮影したら、どの位、変わるのか?。
これは、とても、興味があります。
FX とは言え、フルではなく x1.2 クロップです。
つまり、事後に中央部分をトリミングしたのと同じ条件です。
WB は共に Auto2 、露出補正は -0.3 、撮影モードは A 、レンズは各々別のキット標準ズームです。
手持ちで撮影し、フレーミングは概ね同じにしました。
時刻の差は1分あります。
雲のある晴天ですから、太陽と雲の位置関係で、光線状態は異なる事を最初にお断りして置きます。
FX 撮影時の方が 少し光線が強かった のかも知れません。
カメラが異なるのですから、測光やその演算も差異がある事になります。
では、見て行きましょう。
絵は 紅葉し出した どうだん躑躅 の葉 だと思います。
時間帯は 午後3時頃、西南を向き、背景の光量が多い状態です。
明るい日陰になるのかな。
レンズは、片や6年酷使しへたへた、片や新品ほやほや、です。
DX が AF-S DX NIKKOR 18-105 3.5-5.6G ED VR 。
FX が AF-S NIKKOR 24-120 4 ED VR 。 Nano Crystal Coat 付きですね。
焦点距離は 物理 35mm です。
被写界深度 を考慮し、 絞りは、 DX で F5.6 、FX で F8 、としました。
結果的な シャッタースピードは、 DX が 1/160 、 FX が 1/100 、です。
ISO は 200 です。 普段はもっと低いのですが、敢えて高めに (?) 。.
ファイルサイズは .jpg で、 DX が 7.73 MB 、FX が 14.5 MB 、です。 同時記録の片方。 共に Fine 。
尚、 各々の画素数は、 DX が 16 M.P. 、 FX が 25 M.P. (x1.2 Crop) 、です。
元々、双方の情報量に相当な差がある事になります。
比較図は .png でアップ。 各フレームは 640 x 480 px で作成。.
先ずは、 ピント。
流石に、FX !( ローパスレスの D810 と言った方が正確か?。)。
等倍拡大を載せて置きます。 各々原画の 640 x 480 px を切り出し。.
本文中では縮小されていて、差異が薄れています。 クリックして拡大表示で、是非、ご覧下さい。
細かい事を書くより、見て戴いた方が、納得でしょうから。
葉縁のギザギザを見て下さい、違いが分かりますでしょ。 (どうだん躑躅の葉の特徴)
文末に注意事項を書きました。 ご覧下さい。.
此処には載せませんが、FX では等倍以上でも線がはっきり線の形状を保っています。
甘い輪郭線は、原寸大以上の拡大時にその輪郭域が崩れて行くのがその特徴です。
曳いては、画像の拡大縮小や各種加工時に、輪郭が崩れ易いのも経験上知っています。
輪郭のスムージングが理想的な場合、加工に耐性が有ると言い換えられます。
顕著な例は Internet 上に転がっている画像です。 これを拡大して見ればその素性の善し悪しがハッキリ分かります。
カメラで撮影した写真でこの様なケースは少ないと思いますが、 加工を重ねれば、再現する可能性は大です。 .
このピントの良さが、
ローパスレスが理由なのか、 FX が理由なのか、上位機種の機構差が理由なのか、画素数が理由なのか、 は分かりません。
ただ、 ピンぼけ や ぶれ が FX で少なくなっている印象は持っています。
1枚の例示では計り知れないポイントではありますが、 実際、上に書いた失敗なコマは減っています。
苦手な場面がぐっと減少した! と言えます。
しかし、 まともに撮れた場面では、この例の様に、差は縮まります。
そして、撮影後の背面モニタ表示で見ていると 雲泥 の差を感じます。
因みに、 各機種でのモニタ表示等倍のボタン押し回数は以下の URL に記載がありました。
D7000 で6回、D810 で9回です。 ボタンへのショートカット登録も言及してありました。
https://www.nikonimgsupport.com/nij/NIJ_article?articleNo=000024971&lang=ja
次に、 描写。
これは判断が難しいです。
確かに D810 はクリヤーに描いています。
でも、D7000 の味も捨て難い気がします。
軟調硬調と書いてしまうと語弊があるかも知れませんが、
傾向としてそう言えるのかも知れません。
カメラなのかレンズなのか、は別にして、
新参者 は 若干 ハイコントラスト 。
立体的に描写するのが D810 と言い換えても良いかも です。
裏返せば、見せかけのコントラストがほんの少し高いだけ?。 ならば、鮮鋭感も上がり ... 。 突っ込むのは止めよう。.
次に、 ホワイトバランスとオート。
2枚の色目が違うのをご覧下さい。
前に書いた様に、1分間の差ですが、FX の方が光線が強いのだと思います。
フレームの外に追い遣った上部の背景は明るいです。
また、画面内に存在する高輝度の存在が影響している可能性があります。
それを念頭に。
それらが露出やホワイトバランスに影響を与えている事は考えられます。
FX ではクロップしていますので、
測光演算の対象が、 フルフレームなのか、クロップ内のみなのか、 は、正直、分かりません。
D810 は ホワイトバランス がより正確に! と言う 謳い文句 もありましたので、
そのせいかも知れません。
何れにしても、この場面では、DX では明るめに、 FX では暗めに、演算しているのが窺えます。
実際、ヒストグラムの山は、DX は中央分布、 FX は左寄り(暗めに山移動)、です。
-0.3 で補正を掛けてなのですが、 ここでは、それが大きく分かれる結果になっています。
露出補正が不要になる機会が多いと言われる所以でしょう。
と書いて来て何ですが、 多くのコマで露出補正が不要とも思えません。
確かに、このケースでは、 FX に補正を掛けなければ、類似の 絵 が出て来る気もします。
しかし、 補正せずに撮っていると、やはり、自分のイメージとは掛け離れたものが量産されます。
所謂、 機種毎の癖 の範疇と考えたいです。.
ある意味、カメラが違えば吐き出される 絵 が異なる の典型かも知れません。
実は、撮影直後各々のカメラでモニタ確認した時は色にこれ程の差異があるとは思っていませんでした。
PC 上で並べて見て、びっくり! です。
ピントや描写は、撮影直後の確認で、ある程度予測は付きます。
でも、色目は、難しいですね。
如何に、モニタが見易くなっても、自然光下では、正確な判断は難しい気もします。
そして、 こうして見較べなければ、 どちらも その時の 色 と後から思うでしょう。
記憶色は、一般的には、そんなものです。
複数の機種違いのカメラ を同時に使う難しさですね。
表現の統一を図るなら、この2種(2機)を 同時使用するのは大変だ! と言う結論に至りそうです。
その原因は 年代の相違 です。 画像処理エンジンが同じなら、此処迄、差は開かない気もします。
こうして、比較の為に、PC に取り込み、同一モニタで比較すると、真価が分かります。
正直な処、 古い DX も健闘しているじゃぁないの! とも思います。
ピクチャーコントロールの設定如何で吐き出す 絵 が変わる筈なので、
正確な判断は難しい処です。
両機とも、 その設定は Standard ですが、弄っていますし ... 。
本来なら、比較の為に、なるべく設定条件を合わせる処でしょうが、
それは 素人のやる事。 手落ちや不備があるのはお許し下さい。
尚、 等倍拡大は表示するモニタの規格や仕様に左右されます。
画素ピッチや画素サイズに影響されるので鵜呑みにしない事が肝要です。
飽く迄も、傾向を掴むに留めて下さい。 そう、 参考 程度 ですよ。.
何かの足しになる事を祈って。
2台のカメラを持って山に登られたのですか!!?驚きました。
返信削除すごい体力ですね。
DXとFXの違い理屈はよく分かりませんが、画像がはっきり違うのは分かりました。
素晴らしいですね。いつか手に入れるという夢は泡のごとく現れては消え、消えては現れしています。
コンパクトでFX級のメラあるといいのですが。
Tomoko さま コメントありがとうございます。
削除山に登ったのは、正確には、車です。
体力 ... でも、体重が数キロ増えただけと思えば ... 。 (普通は落とすのに苦労か ... 。)
コンパクトで FX 級!、それ、面白いご発想ですが、時代は別の方に歩き出していますし。
カメラの違いは、他の色々なレビューの方が正確です。
作例としては、この機種の良さは出ていない気もして、冷や汗です。