2018年8月8日水曜日

GIMP GEGL 系 Filter の設定値の保存と活用

GIMP 2.10 になって、大幅に、全面採用された感のある GEGL Filter 群。
以前からもあったのですが、
新しいメニューでは 既存との交代劇 が目立ちます。
特に、今後の、使い易さを齎すと思われる 設定値の保存と活用 について書きます。


例えば、GEGL の Drop Shadow ですが、
GIMP 2.10.4 で何も考えずにこれを開くと、
X:20.0 Y:20.0 Blur Radius:10.0 Color:Black(#000000) Opacity:0.5 (50%)
と、とんでもない数値に設定された標準値が現れます。

これをそのまま実行すれば、 えッ! と言う結果に!。


はい。
以前の GIMP では、標準値は 積み重ねられた経験値を反映したものになっていて、
こんな結果を招く事は無かったです。
将来のバージョンアップで、適切な値に、更新されるかも知れませんが、
暫定的に、自分なりの、 値の組み合わせ を 名称付きで登録して置く 事も可能です。

また、
複数の環境下で、同一の設定を呼び出せる様に、
設定値の インポート & エクスポ-ト 機能 も備わっています。

では、早速。
GEGL に共通の操作になります。
                 以下、Drop Shadow を例に取りますが、他も同様です。


GEGL の Drop Shadow で、
その Dialog の スライダーやニューメリックアップダウンボタンを操作して、
以下の値にして見ます。

X:4.0 Y:4.0 Blur Radius:6.0 Color:Black(#000000) Opacity:0.8 (80%)


さて、一回実行すれば、
Dialog の プリセット(S) に、 実行時間を名称に取る 履歴 が残されます。

これも、便利ですが、
開いて、設定値を確認する手間が掛かりますね。

では、
少し、今は、見辛いのですが、
プリセット(S) の右横にある + ボタン を押すと、
現在の設定を名称付きで保存出来ます。
その数値を羅列し、識別し易い名称で保存しましょう。

更に、その右のボタンがあり、 ファイルとして、インポート & エクスポ-ト 機能 も備わっています。

吐き出すフォルダーは任意なのですが、
私は、 GIMP データ用のフォルダに SettingExport と言う名称で 専用サブフォルダ を設けました。
そして、 保存された結果がこちらです。

  ファイル名の一例: GEGL_DropShadows_4-4-6-80_Default.
  GIMP に登録した名称 : DropShadows_4-4-6-80_Default

# GIMP 'Drop Shadow' settings

(time 0)
(x 4.000000)
(y 4.000000)
(radius 6.000000)
(color (color-rgba 0.000000 0.000000 0.000000 1.000000))
(opacity 0.800000)

# end of 'Drop Shadow' settings

これが保存されるファイルの内容です。
Encoding: UTF-8 改行:LF の 拡張子無し プレーンテキスト です。

これを扱える テキストエディタ があれば、
内容をコピーして、必要箇所を編集の上、別名保存する事も可能です。
勿論、 GIMP 上で、適応結果を睨みながら、バリエーションとして、別名保存するのが お勧め ですが。

これが、
GEGL の Filter 群に共通して実装された機能ですね。


この様に作成されたファイル群を、別環境上に持って行けば、独自の プリセット群 誕生 です。


  ファイルからのインポートをお忘れなく!。
  インポート時は、その値をセットするだけですから、
  再び、使う予定があるなら(つまり、普通は)、 命名して登録して置くのが お勧め です。
  そう、 前述の + ボタンによる プリセット名を付けて保存 ですね。
  その時の名称は 該当する操作 のファイルだけが呼ばれますので、 数値や内容のみで 可 です。
  一方、 ファイルの命名に関しては、
  編集を行う可能性も念頭に、GEGL のどんな作業かが ファイル名からも分かる様に して置くのが 吉 です。

  尚、 現在は、 ファイルと 1対1 の対応なので、 複数ファイルから纏めて登録は出来ません。
  少し、面倒ですが、 溢さずに、参りましょう!。

  恐らくですが、この機能は重宝されるでしょうから、
  UI 面での改良も、これから提案されて、洗練されて行くと、思っています。



尚、 件の 新しい GEGL の Drop Shadow は 対象レイヤーの 透明箇所 に 影を作ってしまいます。
Bug 報告もなされていますので、 将来的に 変更される余地あり でしょう。
また、既存の レガシーな Drop Shadow (legacy) も残されていますので、 個人的には そちら を使っています。



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