2018年3月20日火曜日

画像編集と分解 HSL で 3

具体的な 写真の編集 には触れずに書いて来たこのシリーズ。
もう少し、実戦にそぐう 形を示さないと マズイ でしょうか ね。
と言う訳で ... 。
その ノウハウ と書くと大袈裟ですが ... 。


HSL 分解合成 ... 戯言ばかり書いていると、
じゃぁ、どう使うの?、 と聞き返されるでしょうから、
例題をひとつ。


最初の 1 で全画面に均一に施したケーススタディの図から、
以下の編集を加えて見ましょう。

画面のポイントである 山茶花 の赤い色をピンクに変えて 少し 明るめの感じにしましょう。
花に被さった雪から透けて見えている部分を濃くしましょう。
雪のトーンが暗めなのでこれのコントラストを上げ白っぽくしましょう。
それ以外の場所は原画に忠実に行きましょう。
ですから、画面右に少しだけ見えている花は元のままの色になります。

さて、
先ずは、難しい 色相!。

以下の図を見て下さい。
HSL - H 色相 が 分解時に白黒で表現される様子です。
上から、 
色相 / そのグレースケール / 白を均一に被せたケース ( 0 - 100 % ) / 黒を均一に被せたケース ( 100 - 0 % )
の順で 棒状のもの を並べてあります。
縦の濃い灰色の線は 10% 間隔 です。
    例示した背景は 50% Gray です。  概ね、シアンの色相。.



画面全体に 白や黒 を薄めて被せて行けば、 色が転んで行きます。
全面に一様にでは、普通は、都合が悪い筈です。
今回の例では、雪の白が大半なので、影響は少ないですが、
それでも、他の色も引き摺られて、色が狂い出します。

そこで、選択範囲を幾つか作って、新規レイヤーでそれを白や黒で塗り重ねる方法を取ります。
H 色相 の 場合、 上の図から、 不透明度の % の目安を出して下さい。
  今回の例では、赤からピンクへ ですから、 その差は 十数 ~ 二十弱 % で、
  色相チャートで左側への移動になりますから、足す色は 黒 で その不透明度も その数値 になります。。
最後に、合成前に、そのレイヤーを H 色相 と統合して、ひとつのものにします。

HSL で各1枚、都合3レイヤーに戻す訳です。


他の要素も同様です。
白黒単色を不透明度で濃度調整して重ねる行為は、 平行移動になります。
各要素に白を加えれば、 S 彩度 は高く、 L 輝度 も高く、 なります。

これに対し、
個々の分解要素に、 コントラスト増減をする行為は、各要素の山の傾きを変える事になります。
トーンカーブで言えば、圧縮か 拡幅か でしょうか。
これなら、レイヤーコピーして(或いは直接) 、それのコントラストを調整すれば良いですね。

単にハイキーにするなら、L 輝度 に白を重ねる事になりますし、
単にローキーにするなら、L 輝度 に黒を重ねる事になります。
でも、一般的なハイキーローキーと異なり、少し、変わった絵とご対面する筈です。
これは、他の要素、H 色相 及び S 彩度 の情報が元のまま保持されているからです。

また、L 輝度 で、
メリハリの効いたものにするには コントラストを上げ、諧調豊か になら コントラスト下げ です。
当然、相反する行為ですから、一長一短なのをお忘れなく!。
また、S 彩度 で、
コントラスト調整は真ん中の値を中心に逆転する結果を招く事もお忘れなく!。
(補足: 白っぽく写っていた彩度のグレースケールでコントラストを下げれば、色が出て来る!。) .


それでは、行って見ましょうか!。
範囲指定を分かり易い様に図示したものを挟んで、最終結果です。
  中程の図は、実際には、選択範囲そのもので、この色を被せた訳ではありません。
  また、ピンクの範囲は一部赤の下にも存在しています。 (レイヤーなので重なってて ... 。) .



各要素に対して、白や黒を薄めて足す、或いは、コントラストを増減する、 とする事で、
ある程度、思いのままに 画像編集 が行えますね。
但し、面倒なのが、玉に瑕 ... 。


尚、この例で、山茶花の赤をピンクに変えたのは、本意ではありません。
例示のサンプルと言う事で、ご理解下さい。.



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